スマートフォンが日本に上陸してから10年ほど経ちましたが、現在では、老若男女問わず、ほとんどの人がスマートフォンを所有し、活用しています。然しながら、中小企業においてはスマホ化が中々進まず、未だにガラケー(フィーチャーフォン)やガラホ(4GLTEケータイ)を利用している企業も多く見られます。

弊社もガラホを契約し、利用しておりました。確かに、電話くらいしか利用していないこともあり、最低限の機能を持ったガラホでも問題は無かったです。然しながら、検討し、スマートフォンを導入するメリットがかなり多かったので、導入を実施しました。

スマホ化に興味はあるが『メリットが見出せない』『コストが高くなるので厳しい』『セキュリティ対策がよく分からない』という方はご参考頂ければ嬉しいです。(あくまで中小企業を想定しています)

1. 結論、中小企業のスマートフォン導入は必要か?

結論からお伝えすると『中小企業でもスマートフォンにした方が良い』と思います。よくスマホ化のデメリットとして挙げられるのは『導入時のコストアップ』『セキュリティリスク』等がありますが、寧ろそこさえクリアすれば、拡充性のあるスマートフォンにしない理由がないのです。勿論弊社導入時も上記障害は同様にありましたが、それぞれのデメリットを解消した上で導入しました。

ちなみに、弊社に導入したスマートフォンのスペックは下記の通りです。

通話プラン :かけ放題
データプラン:5GB
端末    :Android端末
オプション :テザリング、端末補償、チャットツール、スマホセキュリティツール

下記にスマートフォンを導入するにあたっての、ガラケー、ガラホとの比較、メリット、デメリット解消について記載していきます。

2. ガラケー(フィーチャーフォン)、ガラホ(4GLTEケータイ)、スマホ(スマートフォン)の違い

そもそも、携帯電話には、ガラケー(フィーチャーフォン)、ガラホ(4GLTEケータイ)、スマホ(スマートフォン)があります。違いは下記の通りです。

ガラケー、ガラホ、スマホ比較表

ガラケーのスペックの低さ、縮小傾向は言うまでもないかと存じますが、特筆すべきはガラホとスマホの違いです。上表を見ていただければ分かるのですが、ガラホとスマホの違いはほとんど無いのです。

ガラホはガラケーの形状、操作感を保ったまま、スマホの良い所を取り入れています。携帯電話の切替を検討する際に、単なるガラケーの置き換えとして見てしまうと、コストを重視し、ガラホを選択されることも多いようです。

スマートフォン導入を検討する際には、正確にメリットを捉え、検討していく必要があります。

3. スマホ化のメリットについて

当たり前のことではありますが、スマートフォンのメリットは、携帯”電話”としての利用のみでは充分に享受する事が出来ません。スマートフォンはあくまで通信ツールで、そこからどの様に活用するか、という考えを持つことが重要になります。

もちろん活用方法は色々ありますし、業種業態によっても違ったりもします。然しながら、基本的な考え方は、『スマートフォンは場所を問わずに、様々なサービスの利用や、人との多様なコミュニケーションを可能にするツールである』ということなのです。

スマートフォン利用のイメージ図を掲載します。

スマホ化の構成図

上図の通り、スマートフォンの活用方法は大きく4つあります。

《1》スマートフォン自体の機能の活用   (例:電話、メール、カメラ、テザリング)《2》クラウドサービス、アプリケーション等の利用   (例:オンラインストレージ、グループウェア、勤怠管理、メール、ERP、SFA、CRM)《3》スマートフォン同士のコミュニケーション   (例:チャット、ファイル共有、画面共有)《4》社内PCとのコミュニケーションや社内サーバーへのアクセス   (例:チャット、ファイル共有、画面共有、スマホからの社内サーバー内のファイル閲覧・編集)

スマートフォンを導入し、更に《2》~《4》の様に活用していくことにより、営業力強化、顧客接点拡大、顧客満足度向上、業務生産性向上、コスト最適化、人材育成、離職率の低減等々の様々なメリットが享受出来るようになります。

要するに、スマートフォンを導入する際には、単体導入を検討するのではなく、クラウドサービス、アプリケーション等も含め、検討し、トータルでメリットを捉えていくことが重要になるのです。

弊社では、スマートフォン導入時に、チャットツールを同時に導入し、現場と社内間のコミュニケーションにおける課題の解消、効率性の向上を狙いました。更に現在は、取引先とのコミュニケーションにおいても、チャットツールを活用し、更なる最適化を進めています。

4. スマホ化のデメリット解消について

冒頭にも記載しましたが、スマホ化のデメリットとしてよく挙げられるのは『導入時のコストアップ』『セキュリティリスク』などがあります。

確かに、スマートフォンはガラケー、ガラホと比較して、毎月の通信費、端末代などが高額になる事が多いです。また、セキュリティリスクについても、様々なデータを入れることが出来るスマートフォンになることで、情報漏洩等の危険性も出てきます。

この2点を解消しないと、メリットがあったとしても、社内説明も難しくなりますし、スマートフォンを導入しづらくなってしまいます。

4-1. 導入時のコストアップの解消

ガラケー、ガラホと比較すると、スマートフォンは端末のスペックが良く、データ通信量も増えるのは事実としてあります。スマートフォン単体で見ると、一般的にはコストアップになってしまう事がほとんどです。

然しながら『3. スマホ化のメリットについて』にて記載した通り、スマートフォンは単体で比較するのではなく、クラウドサービス、アプリケーション等を組合せた際のコスト削減や、売上拡大の可能性等も含めて、トータルで比較していきます。

毎月の通信費等が1台あたり数千円上がったとしても、スマートフォン導入による業務生産性向上によって、人件費が数千円下がったり、営業力強化、顧客接点拡大によって利益が上がっていけば、十分に解消できるデメリットなのです。

ちなみに、スマートフォン単体での比較をすると一般的にはコストアップになるとお伝えしましたが、弊社の場合は、スマートフォン導入に伴い、毎月の通信費が下がりました。導入の方法によっては、この様なケースもあります。

4-2. セキュリティリスクへの対策

スマートフォンのセキュリティリスクで大きなものは『紛失・盗難・マルウェア感染』による『情報漏洩もしくはスマートフォンの乗っ取り』です。紛失・盗難・マルウェア感染の対策をしっかりと考えておかなければ、思わぬ被害を被ってしまう可能性もあります。

基本的な対策としては最新のOSとアプリの利用、不必要なアプリのダウンロード・Web閲覧の制限、外部メディア制限・機器との接続制限、強固なパスワードの設定等様々なものがあります。

然しながらその様な対策は一般的にはユーザー個人の手で設定をする為、中々統一した強固なセキュリティ設定を施すことが難しかったりします。

そこで、一元的に社用端末を管理する為に活用できるのが、MDMなどのソフトウェア製品です。MDMとは『Mobile Device Management』の略称で、端末の監視・制御・操作を行えるようにするものです。これで、アプリのダウンロード制限や紛失・盗難時のリモートでのロックやデータ削除等、前述したものを会社主導で行うことが出来るようになり、セキュリティリスクを低減することが可能になります。

もちろんMDMのみで全てのリスクをカバーすることは出来ませんが、かなり減らす事は出来ます。後は、スマートフォンに重要なデータを保管せず、クラウド等にのせていくなどの運用や、個々人のセキュリティに対する意識を高めていくような周知等でリスク減を図っていく必要があります。

5. まとめ

近年では、「働き方改革」という言葉が新聞やニュースでよく取り上げられており、新型コロナウイルスの影響によって、更にその取り組みの必要性が加速しているように思います。この「働き方改革」の取り組みの事例で、スマートフォンを利用していることも多くあります。

ですので、今のうちからしっかりと社内の通信環境に目を向け、導入コストのみに捕らわれず、全体での最適化を行ってくことが、重要になってくるかと思います。

また、今回は記載はしませんでしたが、スマートフォン導入だけでも、通信キャリアの選定から始まり、プランや端末、付加サービスの選択、初期設定、データ移行等、検討しなければならない項目が沢山あります。

弊社では法人向けスマートフォン導入のサポートもやっておりますので、気軽にご相談いただければと思います。